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News vol.712002-06-19発行
医療制度法案を与党が単独可決 衆院厚労委
2002年版「高齢社会白書」、高齢者多様化への施策を
「骨太の方針―第2弾」素案示す 経済財政諮問会議
新たに収載された診療報酬における後発品を公表?厚生労働省
医療法改正を議論?総合規制改革会議
介護報酬見直し?論点提示
コラム:後発医薬品処方促進の問題点は
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71-1 ■医療制度法案を与党が単独可決 衆院厚労委
 来年4月からサラリーマンの医療費窓口負担を現行の2割から3割に引き上げることを柱とする医療制度関連法案が14日午前、衆院厚生労働委員会で、野党欠席のまま自民、公明、保守の与党3党の賛成多数で可決されました。与党は、早ければ18日の衆院本会議で同法案の衆院本会議採決を目指しますが、野党の抵抗が激しい場合は、会期延長後に採決する案も検討されています。この改正案は、来年4月からサラリーマン家庭の窓口負担を外来・入院ともに、かかった医療費の3割とするものです。現行はサラリーマン本人は外来・入院とも2割、家族は外来3割、入院2割。国民健康保険は現行のまま外来・入院とも3割で、これにより、70歳未満の人の医療費負担が3割に統一されることになります。

 保険本人は、2割から3割へと1割の負担増となりますが、実際には、薬剤一部負担金が同時に廃止されるため、純然たる1割の負担増ではありません。また、保険の家族は3割負担のままで薬剤一部負担金が廃止となるため、現行よりも負担減となります。

 70歳以上のお年寄りについては、今年10月から、外来での月額3,200円(大病院は5,300円)の上限つき定率負担を廃止し、1割負担に統一の予定です。夫婦2人で年収630万円など一定所得以上の人は2割負担となります。これは現役世代並みの負担です。これに伴う70歳未満の人の負担増は1人当たり平均年4,000円、70歳以上の人は年8,000円と厚労省は推計しています。

 また、負担が重くなりすぎないように設けられている患者負担の上限も、現役世代、お年寄りともに所得に応じて引き上げられます。いよいよ民間医療保険との併用が一般化する時代が近づきつつあると言えます。自動車保険の自賠責保険が、公的医療保険に相当するものとなっていくでしょう。
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71-2 ■2002年版「高齢社会白書」、高齢者多様化への施策を
 政府は14日の閣議で、2002年版「高齢社会白書」を決定しました。65歳以上の高齢者人口は昨年10月1日現在で2287万人、総人口に占める割合(高齢化率)は前年比0.7増の18.0%と発表されています。白書は高齢者の多様な実態に即した施策の必要性を指摘しており、高齢者の少額貯蓄非課税制度(高齢者マル優)見直しなどを検討するよう求めています。

 白書は、独り暮らしの高齢者は2015年には約497万人となり、高齢者人口に占める割合が18.7%に達するとの見通しを示しました。高齢者介護については介護を担う家族の負担などで要介護者への憎しみ、虐待につながることもあると指摘しています。また、(1)定年の引き上げ、継続雇用、募集・採用時の年齢制限緩和などによる就業機会の拡大、(2)ボランティア活動参加につながる施策、(3)高齢者に配慮した賃貸住宅の提供促進や緊急時支援の地域ネットワーク作り、(4)住宅介護サービス、介護施設の計画的整備――などを横断的に行う必要性も指摘しています。

 医療機関としては、ボランティアの受け入れは検討に値します。また、介護施設については、介護保険の入所施設の増加はあまり望めず、当白書にあるように高齢者向け賃貸住宅が今後脚光を浴びてくると予想されます。
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71-3 ■「骨太の方針―第2弾」素案示す 経済財政諮問会議
 政府の経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)は13日、新たな経済・財政運営の基本方針「骨太の方針?第2弾」の素案を示しました。経済活性化戦略、税制改革の基本方針、歳出の構造改革、03年度の経済財政運営を軸に税制、地方行財政、社会保障などの改革の加速姿勢を打ち出しています。月末に閣議決定の予定です。社会保障関係費は年金の物価スライドの実施や雇用保険の給付水準の見直しと、全体の歳出を抑制を唱えています。医療分野では保険者の統合などによる医療保険制度体系のあり方、高齢者医療制度の創設、診療報酬体系見直し、介護報酬の見なおし等を挙げています。
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71-4 ■新たに収載された診療報酬における後発品を公表?厚生労働省
 6月14日、厚生労働省保険局医療課は、新たに収載された診療報酬における後発品を公表しました。追加されたのは以下の品目です。

品名 規格 メーカー名
メドレニック注シリンジ 2mL筒m 大洋薬品工業
サブパック-B 1010mL1キット 菱山製薬
サブパック-B 2020mL1キット 菱山製薬
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71-5 ■医療法改正を議論?総合規制改革会議
 政府の総合規制改革会議は、規制改革特区の制度設計について議論を行いました。

 医療分野では、株式会社の参入が検討課題となっています。なお、この特区は神戸市に設けられる見込みです。
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71-6 ■介護報酬見直し?論点提示
 厚生労働省は、介護給付費分化会で、通所・短期入所系サービス、痴呆性高齢者グループなどの介護報酬体系見なおしの論点を提示しました。デイケア(通所リハビリ)とデイサービス(通所介護)は共通の報酬体系とすることを示しました。サービス提供時間については、8時間以上10時間までの区分も新設します。

 デイケアとデイサービスの一本化に伴い、セラピスト(リハビリ専門職)が提供するサービスは加算で評価する方向です。
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71-7 ■コラム:後発医薬品処方促進の問題点は
 一般名処方の普及には、まだ時間がかかると思われます。臨床医に一般名処方について尋ねますと、ほとんどの医師から以下のような答えが返ってきます。

  1. 一般名をあまりよく知らない。
  2. 後発医薬品のうち、どの製品が患者に渡るのか不安である。
  3. どの製品が服用されているか患者に聞かなければ分からず、薬局からの報告もなければ、薬剤の効果の判定が困難。
  4. そもそも処方の裁量権の侵害だと思う。

 このように、現時点では一般名処方には消極的な医師が多いと考えられます。制度運用上の問題は、一般名があまり知られていないということです。これについては、先発医薬品名を処方に書いても、処方せんに何らかの印をすれば、一般名処方をしたと見なすようなルールにするのが最も早道です。「何らかの印」をつけるのは、あくまで処方医の判断ですから裁量権の問題も起こりません。「何らかの印」については、坂口厚労大臣も導入について前向きであると発言しており、実現する可能性があります。

 もうひとつの問題は、後発医薬品の評価です。日本でも後発医薬品の品質再評価が進められており、結果は「医療用医薬品品質情報集」(「オレンジブック」)として公表されています。全ての後発医薬品の評価が終わるまではあと数年かかると言われています。

 評価終了後は、後発医薬品使用の普及が進むことも考えられます。
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